1 目 標
 日本の子どもたちを理科好きにする.(IEAと同じ4段階法で9割を「大好き」か「好き」に)

2 取り組み場面
 学校の「理科室経営」,「授業(総合的な学習の時間や選択理科を含む)」,そして学校外の「地域社会での活動」の3つの面から取り組む.
A 理科室経営
  行くだけで楽しくなる,ワクワクして科学のおもしろさを味わえる理科室経営
B 授 業
  必修理科では,授業の中に「生活と科学」,「科学者や技術者の生き方」など,理科の学び甲斐を感じさせるユニット教材を開発,普及させる.
  総合や選択理科では,上記必修理科での取り組みのほか,地域の科学館や大学,企業などと協力し,学校ではできない観察・実験を行い,先端科学の研究をかいま見る機会を作る.
C 地域社会
  放課後や週末,長期休業中に,教師や社会人のボランティアで自然観察会や研究所見学,体験講座を開催する.勤務先の地域だけでなく,居住地での活動を盛んにしたい.

3 具体な例(このような内容を会員の手によって集大成します)
A 理科室経営
・理科室の掲示や展示の工夫
・理科室の収納や表示の工夫
・あると便利なグッズの紹介
B 授 業
・小学3年「じしゃく」……磁石が切符やカードに使われていることを紹介.
  切符やイオカードに砂鉄(鉄粉)をふりかけるとバーコードが見えてくる実験をする.
・中学1年「植物」……日本のクズ(葛)が中国の砂漠を緑に.
・中学2年「人体」……臓器移植ネットワークや骨髄移植推進財団の資料の利用.
  「臓器提供意志表示カード」を一人一人に配り,機関誌の体験談を紹介する.
  脳死と植物状態の違いを説明する.
・中学2年「電流と磁界」……日本が世界に誇る磁石の研究開発を紹介.
  ウォークマンが小さくなったのも,小型の超強力磁石のおかげ.
・中学2年「電流と磁界」……マブチのモーターは,おもちゃだけではない.
  直流小型モーターの世界シェア5割を越える.年間17億個も生産している.
※これらは,多くが地域によらず共通の教材ユニットの開発が可能である.
  教科書の授業を圧迫しないために,1ユニットは10分〜15分程度のものにする.
・総合や選択理科
 半年あるいは1年を単位に,長期にわたって学習できるプログラムの開発.
※地域の大学,企業との連携が前提なので,原則として市町村単位での開発になる.
※アメリカではエッソ,デュポン,P&Gなどの大企業が学校や教育研究会に多額の寄付を行っている.
 (場合によっては,億単位で.日本とは税制の違いもあるが.)
※10年ほど前,中学校理科で新素材を扱い始めたころ,小森はある企業から高分子吸水体 (吸水ポリマー)を10kg単位でいただいていた.そのころ教材会社では,500gで 4000円以上していた.買うつもりで交渉したが,「お金はいらない」と数年にわたって支援していただいた.個々の教師が会社に問い合わせると重複して手間ばかりかけてしまうので,TESとして,会社ごとに担当者を決め,まとめて材料をいただき再配分する方法をとりたい.ただし,生徒の感想文やレポート,授業報告の提出を条件に.
★企業の方へお願い 上記のような取り組みに対するご支援をお願いいたします.
              教材の支援のほか,情報の支援,人的支援をお願いいたします.

C 地域社会
・理科室公開講座……「親子星空観察会」
 子どもだけでは安全上問題があるので親子参加とする.地域の天文同好会や天文ショップにお願いすれは,大きな天体望遠鏡を貸してもらえる.それだけでなく,人的支援も.小森は20年来,ボランティアの協力をいただいての星空観察会を実施している.
・研究所公開講座……公的な施設のほか,企業内の資料館などで,土曜講座などを開催する.

4 組織づくり
・TESメーリングリスト(管理者小森.TOSS支援者であることが参加条件)を中心に開発研究し,TOSSLANDDにアップする.
・総合や選択理科,地域での取り組みに関しては,TOSSサークル単位で取り組む.

5 当面の予定
2月 TES立ち上げ.会員,参加サークルの募集.目標……会員50名,サークル30
    5月5日現在,参加者34名.

5月 10日までにユニット教材をUPする.目標30ユニット
    対応可能な科学館や企業を探す.(後期10月スタートを目指す)
    自分でできることから,地域での活動を開始する.

8月 全国会議開催(6日)
   理科授業でのユニット教材,選択理科や総合のカリキュラムの検討会