ドラム缶つぶし
  
〜生徒がびっくりする実験〜

1クラスずつ行うのは,たいへんである(ドラム缶の処理も).そこで,1学年まとめて,イベントとして行う.
(期末テストの終了後や球技会の日など)

【入手先】
学校で灯油を買っているお店に頼むとよい.
私は,いつも保護者からいただいている.

【授業でどう使うか】 中1圧力の授業の発展として,次のような問題を出す.

ドラム缶の側面にどのくらいの力がかかっているのか,計算してみましょう.計算はすべて小数第1位を四捨五入して答えましょう.計算しやすいような数字にしてあります.
(1)ドラム缶の上面の直径は,60cmですので, 円周は3倍して約( a )cmです.

 これに高さ90cmをかけると側面の面積が出ます.側面の面積は,約( b )cm2です. │

(2)1cm2あたり10Nの大気圧がかかっていますから,側面全部には,約( c )Nの力がかかっています.
 これは,約( d )kg分の力です.

 わかりやすくすすれば,約16トン分の力がかかっていることになります.すごいですね〜!
 中を真空にしたらどうなるか楽しみです.

【実験のやり方】
・あらかじめ,掃除の時間から,理科係の生徒とドラム缶に水を入れて沸騰させておく.


・火を消し,フタをしてから,ホースでドラム缶に水をかける.なかなか変化が起こらない.


・しばらくしてから,「ドーン」という大きな音とともに,一瞬でつぶれてしまう.
 生徒から悲鳴と歓声が上がる.大気圧の大きさに驚かされる.
 2002年11月撮影

【実験にあたって】
・ドラム缶に入れる水の量は,バケツに2,3倍ぐらい.空だきにならないように注意する.
・必ず軍手をして行うこと.
 特に,ふたをするときに水蒸気で火傷をしないように注意!
 ふたを閉める専用の道具があるが,ないときはペンチを2個使う.
・はげしく水蒸気が吹き出しているときにふたをするのは難しい.
 ふたをする前に火を消してしまうとよい.
・ボコボコとつぶれるのではない.つぶれるのは一瞬である.
 目をそらさないで見ているように注意しておく.