あなたは,飛行機に乗って雲の中に入ったことがありますか.
山に登って,雲の中を歩いたことはありませんか?
山で霧の中を歩いた人は,雲の中にいたのです.
山の下の方からみれば雲でも,山に登っている人には霧のように見えるのです.
雲って,何でできているか,わかりますか?
霧の日に,よーく見ると,霧が何でできているかもわかります.
地上についているのが霧で,高いところにできるのが雲です.
霧も雲も,同じもの=小さな水滴なのです.
【考えてみよう】 水蒸気は,目に見えますか?
●私の考え ●ほかの人の意見
☆正 解
【考えてみよう】
夏に,冷蔵庫で冷やしておいたジュースをコップにいれておくと,コップの回りに水滴がつきます.この水はどこから出てきたと思いますか?
●私の考え
●ほかの人の意見
中の水がしみ出てきた.
●あなたと違う意見の人をどう説得しますか?
☆解 説
【考えてみよう】
これと同じような現象が身近に起こることがあります.例をあげてみましょう.
☆解 説
【実験1】 水滴 水蒸気の変化を調べよう
★家でできる実験です.
※加熱にドライヤーまたはガスコンロを使います.
同じ部屋でドライヤーを使いすぎると,ブレーカーが落ちます.同時に使うのは4台ぐらいにしましょう.残りはガスコンロを使って下さい.ただし,炎でとかさないように気をつけましょう.
●用意するもの
無色透明のペットボトル,沸騰しているやかんのお湯,ドライヤーまたはガスコンロ,
ぬれ雑巾
●方法および結果
(1)ペットボトルに,やかんの口から湯気を少し入れます.多すぎるとうまくいきません.
(2)ボトルの外からドライヤーまたはガスコンロで暖めて,変化のようすを見ましょう.
・暖めたところの変化のようす
★このときの変化 水→( )
(3)今度は,ぬれ雑巾などで,ペットボトルを冷やして,変化を見ましょう.
・冷やしたところの内側の変化のようす
★このときの変化 ( )→( )
※このほか気づいたことがあったら,書いておきましょう.
●考 察
この実験の結果から判断して,空気中に含むことのできる水蒸気の量は,温度が高いときと,低いときでは,どちらが多いといえますか?
→空気は,温度が( )ときの方が,たくさんの水蒸気を含むことができる.
【やってみよう】 思いっきりぎゅっとにぎると……
荷物のクッション用の空気の入った袋(商品名トリコン.ポリエステルとポリエチレンでできている)を,急にぎゅっとにぎってみましょう.これが,ディーゼルエンジンの圧縮点火の原理です.
今度は,逆ににぎった状態から,パッと急にゆるめてみましょう.わかるかな?
下の写真のように,2種類あります.通販のパッキングに使われているのを生徒に呼びかけて集めています.
思いっきりにぎっても割れる心配はありません.暖かくなるのがわかります.そして,パッと話すとスーッと冷えるのです.
【実験2】 雲をつくろう!
Aコース 空きビンで
Bコース ペットボトルで
Cコース フラスコで
☆注 意
ガラスの浣腸器は,割れやすいので取り扱いには注意しましょう.
Aコース 空きビンで
●用意するもの 300cm3の飲料用ガラスびん,50cm3かん腸器,線香,マッチ
●方 法 下の図のようにします. ※注意を守ろう.
●結 果
(1)ピストンを引くと,
(2)ピストンを押すと,
※びんの中を水でぬらしておきます.最初は煙なしでやり,そのあと線香の煙をいれます.
Bコース
●用意するもの ペットボトル,フィズキーパー,サーミスタ温度計,線香,マッチ
※フィズキーパーというのは,飲みかけの炭酸飲料の炭酸が抜けないように,圧力をか けて保存する道具です.スーパーなどで500円程度で売っています.
●方 法 図のようにします. ※注意を守ろう.
(1)ボトルの中を水でぬらしておきます. ■最初の温度……23.5℃
(2)ポンプで中に空気を詰め込みます.※ボトルが固くなるぐあいで,圧力がわかります.
■圧縮時の温度…25.6℃
(3)フィズキーパーをしっかり握りながらネジをゆるめて空気を逃がします.
■減圧時の温度…24.4℃
※最初は,煙なしでやり,そのあと線香の煙をいれてくらべましょう.
●結 果
(1)空気を詰め込んでから,急に逃がすと
(2)煙があるときと,ないときを比べると,どう違いますか?
●考 察
(1)空気を押し込む.→中の圧力は(高く,低く)なる.
→温度が(高く,低く)なる.
→水滴はできない.
(2)空気を急に抜く.→フラスコの中の圧力は(高く,低く)なる.
→温度が(高く,低く)なる.
→( )が凝縮して水滴ができる.
Cコース
●用意するもの 丸底フラスコ,浣腸器,ガラス管つきゴム栓,線香,マッチ
※この実験では,圧力をかけすぎるとフラスコが割れることがあるので注意しましょう.
丸底フラスコより圧力に弱いので,三角フラスコでこの実験をしてはいけません.
●方 法
教科書通りの方法ですが,サーミスタ温度計を使うところがポイントです.
ピストンを引いたり押したりしたときの変化は,わずか0.1℃程度です.
●結 果
(1)ピストンを引くと,フラスコの中はどうなりましたか?
(2)ピストンを押すとどうなりましたか?
(3)線香の煙があると,雲のでき方はどうなりましたか?
●考 察
(1)ピストンを引く.→フラスコの中の圧力は(高く,低く)なる.
→温度が(高く,低く)なる.
→( )が凝縮して水滴ができる.
(2)ピストンを押す.→フラスコの中の圧力は(高く,低く)なる.
→温度が(高く,低く)なる.
→水滴は,蒸発して透明になる.