マツの葉で大気汚染調査

マツの葉の気孔は,へこんだ中にあり,空気の中の汚れがたまりやすくなっています.マツの葉の気孔の汚れ具合を調べることにより,大気汚染の度合いがわかります.

■ワークシートより

●用意するもの
 マツの葉……自宅,公園,道路のそば,校庭などいろいろなところのものを持ってこよう.
 顕微鏡,スライドガラス,セロハンテープ,顕微鏡照明装置や蛍光灯など
●方 法
(1)マツの葉を,スライドガラスにセロハンテープで貼り付けます.
(2)顕微鏡で観察するときは顕微鏡照明装置などで上から照らします
(3)視野の中にある気孔の数……A,ゴミが詰まっている気孔の数……Bを数えます.
(4)詰まっている比率=B÷A×100(%)を計算します.
●記 録
 生えていた場所………
 見えた気孔の数A……
 詰まっている気孔B……
 詰まっていた割合……    %
 (B÷A×100)

■観察の例

     真ん中のが詰まっている気孔(40倍)


       きれいな気孔(100倍)



詰まっている気孔(100倍)

■データ例(2001年5月)
・Oくんの家(小学校の裏の方で道路から離れたところ)
 詰まっていた割合 2/75→3%
・中学校の校庭
 詰まっていた割合 6/29→21%
・交通の激しい道路沿い
 詰まっていた割合 8/10→80%

観測数が多い方が正確になるので,同じ場所の葉を何人かで数えて合計するとよい.


■参考文献
岩波洋造『絵をみてできる生物実験 Part2』(講談社サイエンティフィック,142ページ)

■参考になるサイト
松葉の観察による大気環境調査マニュアル(千葉県環境研究センター)